87歳の父、余命1ヶ月と言われてからの奔走

80代の両親と、これからのこと奮闘中!

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

[25]親戚の気持ち

父を火葬した次の日の夕方、実家を訪れますと驚くことが起こっていました。 父は5人兄弟の2番目で、兄がひとり、弟がひとりと妹がふたりおります。父が87歳ですので兄弟妹も高齢です。コロナの感染者数も日に日に増え続けて衰える兆しは見えません。そのよ…

[24]火葬4 父の骨

葬儀社の安置所 父の棺が葬儀社の黒いワンボックスカーへ乗せられました。昔よく見た、金色の豪華絢爛な霊柩車はもう時代遅れで使わないのでしょうね。 子供の頃、「霊柩車を見たら親指を隠せ」と言われていたので、目にすると両手で拳を握り、左右それぞれ…

[23]火葬3 納棺のしきたり

冷やされた部屋に、白装束を身に纏った父が寝かされており、亡くなった日から三日振りのご対面です。 水に浸した大きめの綿棒で唇を濡らします。それから、水で濡らし固く絞ったタオルで手足を清めます。父の両手は白く大きく浮腫んでいて、触ると氷のように…

[22]火葬2 雨男の遺影

台風が近づいているようで、雨風が強くなってきました。駅前に迎えに来た兄の車にスカートをたなびかせながら飛び乗りました。 助手席に座り、後部座席にちょこんとおさまっている母を振り返って 「ママ、大丈夫?」と声を掛けます。母は消え入りそうな声で…

[21]火葬1 ネックレスの長さ

クローゼットの奥から喪服を引っ張り出しました。7年前に、母の姉である伯母が亡くなったときに慌てて買ったものです。袖が長かったのですが、葬儀の前日でしたのでお直しも間に合わず。伯母の葬儀が終わったら直そうと思ってそのままになっています。わたし…

[20]母と年金事務所

母と年金事務所へ行きました。父の年金支給差し止めと、母が受給できる遺族年金の手続きのためです。 年金事務所のガラスの自動扉に、手を繋いだ母と私が映りました。腰が曲がった隣の母を見て、わたしは思わず「なんて小さいんだろう」と驚きました。子供の…

[19]父とのお別れ(2)葬儀の打ち合わせ

父が入院していた病院の1階にある霊安室で、あっという間に病人から故人になった父が、祭壇の後ろに横たわっています。 もしコロナでなかったなら、この霊安室に父の兄弟家族らが会いに来たのでしょうが、来ないよう告げてあるので、焼香するのは母、兄、わ…

[18]父とのお別れ(1)霊安室

朝7時に、枕元で携帯電話のバイブレーションが鳴っているのに気がつきました。慌てて出ると病院からでした。3度目の危篤です。 電話を切ったあと、着信履歴を見ると、病院から4回、母からも着信が入っていました。急いで身支度を整えてうちを飛び出しまし…

[17]父、危篤(2)2回目の呼び出し

父が危篤だと病院から呼ばれましたが、あと数日は大丈夫だというので、母を実家に送ってから、わたしは自宅に戻りました。 するとまた、病院から電話がかかってきました。再び「血圧が下がったのですぐに来てください」とのことでした。 こちらに向かってい…

[16]父、危篤(1)

父の入院先から電話がかかってきました。 担当医の先生からで、 「血圧が急激に下がっており、意識レベルが下がっていますので、すぐに来ていただいた方がいいかと思います」 とのことでした。 最寄駅からタクシーで実家に寄り、母を拾って病院へ駆けつけま…